メンバー:さいご(CL)、舩杉(伊那山仲間)
伊那山仲間所属の舩杉さんと屏風岩に行きました。
横尾をベースに、雲稜ルートと東稜ルートの2本をやる予定です。
↑ちょうど天気の良い期間をピンポイントで捉えたようです。
秋晴れのなか、まずは偵察に出かけます。
渇水期なので渡渉も問題なし。1ルンゼを詰めていくと正面に屏風岩東壁が迫ってきました。
↑オレンジのラインが雲稜ルートです。エイドを1ピッチ含む、6P / V+ A1。
↑T4尾根ルート(4P / V-)・1P(IV)
屏風岩は下部岩壁と上部岩壁に分かれ、東壁のルートへアプローチするにはT4尾根を利用します。
04:10(横尾発)−04:47〜08:10(1ルンゼ岩小舎・待機)−08:40(横尾)
12:00(横尾)−13:20〜13:30(T4尾根基部)−15:00(T4・ビバーク)
↑気合十分で出発するものの、天気図からは予想できなかった雨が・・・(泣)。
天気は回復すると信じて1ルンゼの岩小舎で待機。寒かったので火を焚いて暖をとる。
↑なんなんでしょうか!? この愛らしさ。 イイズナでしょうか。
T4尾根の基部で準備していたら、ひょっこり現れました。
↑昼前には雨が止み、徐々に岩が乾いてきました。
今日はルートはあきらめ、T4でビバークして明日に備えます。
↑快適なT4テラスでのビバーク。
後から、ソロの男性が上がってきて満員御礼。
05:50(雲稜ルート取付)−10:00(6P終了点)−11:40〜12:10(T4) −13:10〜13:20(T4尾根基部)−14:10〜14:45(横尾・撤収)−17:15(上高地)
↑いよいよ雲稜ルート(6P / V+ A1)の登攀です。
1P(V)は小ハング越えに奮闘してしまいました。
↑2P(V+)のスタートは恐怖のトラバースから細かいフェイスへ。
このルートでは一番難しいピッチではないでしょうか。
↑ナチュプロも使えず、ランナウト必至です。
パートナーは私より強いクライマーなので、ぐいぐい登っていきます。
↑3P(A1)は、唯一のエイドのピッチ。ときどきフリーで突破していきます。
後日、会の先輩に聞いたところ『昔はピンの上につま先立ちして、ようやく次のピンに届いた』とか。
今はボルトが乱打されていて、そんなことにはなりませんが、ボルトもスリングも年代物なので注意。
↑5P(V+)はスラブが主体です。写真だと歩けるように見えますが、かなりの斜度はあります。
べったり濡れていて滑りまくり、恥ずかしながらA0でクリア。
↑6P目(IV)は引き続きルンゼ状のスラブ。
今回は同ルートを下降するので、ここで終了としました。
なお、下降は扇岩テラスまで降りたら隣の蒼稜ルートを懸垂下降すると直線的で早いです。
T4尾根の下降では、下から続々とパーティが上がってきて順番待ちに。
T4尾根は石が落ちやすいので注意が必要です。
さて、初めての屏風岩は、総合力の必要なルートで気を遣いましたが、爽快で楽しかったです。
所属の違う山岳会の方とパートナーを組んだことも、いい経験になりました。
これをひとつのステップに、また違う山域にも行きたいですね。